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「マンション管理組合のためのしあわせデザイン通信」vol.162

■私の好きな言葉■ 
ピンチの先に道がある

こんにちは。

年明け以降、業務の多忙さが増し、週1回
の発刊ができず、我ながら残念。

毎日更新のブログは、連続記録を
4200日まで延ばしている中で、
メルマガも記録更新したかったのですが、
「日記」の気安さに比べ、
「メルマガ」の重さにふさわしい内容に
するための時間を取るより、各マンション
からの支援を求める声にこたえることを
優先しておりましたこと、ご容赦願います。

さて、本題。

すべての新築住宅は
「住宅品質確保促進法」により、
住宅の基本構造部分(柱や梁など住宅の
構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止
する部分)に関して、完成引き渡し後から
10年間の保証が付きます。

これは、マンションでも同じこと。

一方、分譲会社が独自に設定する、
1年及び2年の「アフター保証」。

独自と言っても、この保証が付いてない
マンションは見たことがなく、また、
購入者への安心感の提供の性格がある
ので、購入者側から申し出なくても、
分譲会社側が、1年目と2年目に、
「アフター保証点検を行いますよ」
と通知するのが通例です。

この通知は、マンションの場合、
各住戸は、そのオーナーへ、
共用部は、管理組合になされます。

一方、10年の瑕疵保証について、
分譲会社から、
「10年目なので、点検しましょう」
と通知があったと聞いたことはありません。

「消費者保護」の観点で、法律化されて
いるのですから、受益者側の組合が気づ
かないのは、単なる権利放棄でしょう。

逆に、分譲会社にとっては、この10年
が過ぎれば、この法律に基づく無償補修
義務が免除されるのですから、ほっとすることになります。

だから、分譲会社から、管理会社に対し、
「音なしの構え」の指導がなされている
と勘繰る訳ではありませんが、私の経験上
は、意識が希薄な場面、あるいは、それは
まずいでしょう!と指摘したくなる場面
に何度も遭遇しました。

例えば、10年経たずに、室内の天井から
漏水かもしれないと疑われるシミがあっ
たため、組合の修繕費で屋上の防水をやり
替えたケース。

これは、もちろん、分譲会社に申し入れて
無償で補修してもらうべきですし、組合側
が自ら手を入れてしまった時点で、せっか
くの10年保証は、自らが放棄したことになります。

さらに言えば、この時は、火災保険で、
漏水調査を行い、漏水の原因を突き止めた
上で、補修すべきところ、それを行わず、
怪しいところは工事しちゃえ!と言う発想。

これは、私が、このマンションとコンサル
ティング契約を締結し、過去の修繕履歴を
調査した際に見つけもので、当時の担当者に、
「何故?」
を聞いたら、きょとんとした表情…。

「住宅品質確保促進法」の10年保証に
ついて「知らなかった」の回答。

次のケース。
「10年保証の大切さ」を聞いたある人が
組合の理事会で
「10年瑕疵保証期間が過ぎる前に、
専門家に一度、見てもらった方が良いのでは?」
と提案したところ、管理会社から、
「10年間、何もなかった」
「同じ建設会社が建てたマンションで、
瑕疵があったと聞いていない」
を理由に、やらなくて良いですよ!と
アドバイスがあり、その提案は、否決されたそうです。

おいおい、そんな理由で、
「瑕疵がない」
とするなら、「隠れた瑕疵」
のあるマンションは存在しないことになるでしょう。

聞けば、このマンションでは、明らかに
新築時の設計ミスによる不具合があったとのこと。

前述の「やらなくて良いですよ!」と
アドバイスしたのは、分譲会社の子会社の
管理会社ですから、専門家が入って、痛い
ところを突かれるのが困る側の人の意見
が通ってしまった訳です。

私の経験で言えば、10年保証の
「構造や雨漏り」
に関する瑕疵がなかったとしても、新築時
の設計・施工ミスによる不具合は、
「多かれ少なかれ、ある方が多い」

そして、それを指摘するのが、10年以内
なのか、10年超なのかで、分譲会社側の
対応は、大きく変わります。

これは、「10年瑕疵保証」と言う一般論
の浸透度合いが大きいからでしょう。

とにかく、10年を超えると、初期不具合
の傾向を掴んでも、「劣化」との区別が
困難で、交渉が難しくなります。

また、例えば、ある住戸で起きた漏水が、
管理組合には報告されず、管理会社を通じ
て、分譲会社だけに報告され、対処されて
いたとか、「漏水ではなく、結露」で、
済まされていたなどのケースもあります。

10年以内であれば、設計や施工のミスに
よる不具合は、それによる実害の有無は
関係なく交渉のテーブルに乗せ易いです
が、10年を超えると、今度は、
「不法行為に基づく損害賠償」
で戦わなければ、なりません。

この場合、立証責任は、組合側にあります。

分譲会社としても、
「住民感情に配慮して」的な解決策
を取ることは、社内的に通じにくく
なるでしょう。

とにかく、10年が大きな節目です。

では、気づいたときは、10年が目の前で
専門家に頼む時間がない、あるいは、多少
の猶予はあるが、組合総会で、総意を得る
のに、間に合うか?というケースでは、
どうしたら良いでしょうか?

それは、まずは、理事会決議で、
「外部専門家を入れて、10年瑕疵保証
期限前調査を行うので、10年を過ぎても
数カ月は、対応して欲しい」と依頼し、
OKの返事をもらっておく事でしょう。

こうすれば、仮にタイルの浮きが、
一般的な比率より大幅に大きな事象
が見つかった場合、それは、10年以内に
起きていた!と類推できるので、交渉材料
になります。

また、そのタイル浮きを、分譲会社が、
新築時の施工不良と認めるかどうかは、
費用負担の大きさも影響しますが、
数年後に行う大規模修繕工事の際に、
改めて、詳細調査を行い、通常よりも
浮きが多い分だけ、費用負担をしてもらう
旨の約束をすることで、折り合いも付け
やすくなるでしょう。

これも、10年目の建物総点検のメリット
の一つだと思います。

こんな風に、常に、当社が、
「10年瑕疵保証の壁」
に挑み続けることができるのは、
マンション分譲会社とも、管理会社とも
何の利害関係もないからです。

また、私自身が、電力会社出身で、
大企業と真正面から闘うことに、全く
躊躇しないし、戦い方も知っている!
というキャリアも関係していると思います。

今後も、
「マンションは、10年目を迎える前が、大事!」
と啓発し続けたいと思います。

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◆発行人
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