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「マンション管理を劇的に改善する5つの法則」(馬渕裕嘉志著)
「マンション大規模修繕工事のコストダウンを成功させる7つの法則」(同上)
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築13年を迎えるマンションで大規模修繕工事コンサルティングを引き受けたと同時に、各戸のリフォームの相談を受けています。
私のコンサルティングでは、単に「どこか不具合がありませんか?」と言う受身ではなく、この時期を捉えて、一括発注することで、工事費が劇的に安くなる工事を提案します。
と言うのは、出来た時期も採用している機種も全戸同じなので、そろそろ寿命が来ている設備があるからです。
その提案ステップは、こうです。
1、ここ数年間の各戸における設備などの故障具合を聞き取り調査します。
2、修理にかかった費用やその際業者から「交換するとこれくらいかかります」と言う価格を聞きます。
3、それらを総合して、今、壊れていなくても、「いつ壊れてもおかしくない設備」をピックアップします。
4、その交換も含めて、各戸での他の不具合も含めたリフォームの要望をお聞きします。
こうしたことを踏まえたアンケート調査を行い、その中から、比較的規模の大きなリフォームの要望を持つお宅で、しっかりとヒアリングし、リフォーム要望書をまとめます。
13年目のマンションだと、給湯器、キッチン、トイレと言った水周りの機器が寿命を迎えているケースがほとんどですから、現在の機器の性能や機能と取り替えの希望を聞き、どの程度のグレードの商品が良いのかを決めます。
マンションの場合、普通の家庭に比べて、少し特殊なコンパクトタイプが採用されていることもありますので、サイズも要注意です。
そうした調査を経て、リフォーム会社に見積りを依頼します。
見積りを依頼するのは、「馬渕さんに任せた」と言われれば、私が1社を厳選しますし、見積りを比較したいと言われれば、2~3社で競合させます。
選ぶ会社は、あらかじめ、厳しい審査を経た会社ばかりです。
もちろん、1社であっても、しっかりと見積もり査定をします。
ただ、いずれにしても、依頼した会社には、その1件のリフォームだけでなく、ほぼ同じ時期に、他の住戸の寿命機器の何台かは、工事発注されることを前提に、価格を抑えてもらうのです。
リフォーム会社にとっては、集客経費がゼロで、しかも、私と言う「安心フィルター」を通して、マンション一棟丸ごとの数十戸を対象とした提案ができるわけですから、とても効率がいい訳です。
実際に、何戸のリフォーム(機器交換工事のみを含む)の注文が来るのか、わからない時点で、「まとめた発注が来る」と言う前提での特別価格を提示してもらうのは、事業者にとっては、いささかリスクもあるのですが、今回に発注がなくても、数年のうちには、必ず寿命が来ることがわかっているのですから、今回の利幅が少なくても、五月雨式に発注が来る可能性が極めて高いと言う十分なメリットがあります。
と言うのか、そう私がアピールして、特別価格を引き出すわけですね(笑)
そして、今回のお客様のリフォーム。
ご予算は、100万円以内。
過去に、直接業者と話した際には、給湯器の取換えだけで、30万円と言われたとのこと。
今回、給湯器を含めて、キッチン、トイレ、インターホン等のリフォームもありますから、御自身の予算としては、いい値ごろだと思います。
お客様は、セカンドライフを迎える年齢で、リフォームに求めるのは、「安心できる業者」「故障に悩まされてきたので、確かな品質」加えて「妥当な価格」。
機器の選定に関しては、元中電で「オール電化大魔王」と言う異名をとった私ですから、その選定眼は、自信があります。(*^^)v
私が推薦したのは、地元で、創業が古く、ある程度の名前が知れていて、新築もリフォームも行う大きな規模の会社さん2社。
ただし、片や営業マンがいて、接客に定評がある会社で、片や営業マンではなく、技術者が最初から接客する会社。
それぞれの特徴を活かしたアプローチもまた面白いんです。
第一印象は同でしたかとお客さまに聞くと、前者の営業に強い会社の営業担当が、ほんとに面白い人で、機器のカタログも持参して、その選定も含めて話が弾んだそうで、「この人で決まりかな?」とさえ思ったそうです。
一方、後者は、アプローチも、遅れ気味で、決して話がうまくなく、黙々と現場写真を撮る人。
カタログを持ってくることもないのですが、ドアノブの故障交換の話があったのですが、そこは技術者。
その場で、見て、さくっと修理してしまい、「交換の必要はないですよ」と言う。
どちらに頼むのか、迷うわけですが、どちらかと言うと、後者に気持ちが傾きいていたとのこと。
そこに、私が両社の見積りを持参。
ここまで、3週間ほどかかっていますが、2社からの見積りが2週間。私の見積り査定が一週間です。
2社の見積りの比較表を作り、選定機種のグレードを見て、金額の高低の根拠を突き止めます。
そして、ある方法により、各工事の金額の価格ダウンの交渉をします。(すみません、ここは私のコンサルティングの企業秘密なので・・・(笑))
その結果、当初の見積り額が約100万円でしたが、約85万円にまで下がりました。
そして、選ばれた会社は、後者の口数の少ない担当者の会社さん。
給湯器の単体の単価は、何と20万円を切る価格ですから、それだけでも、仮に御自身で交渉した場合と比べて、10万円安くなっています。
こうなると、今度は、安くなった分、予算のゆとりも出来ますから、「機器のグレードを上げようかな」とか「ついでに、ここもやってもらおうかな」と言う話にもなり、実に楽しい「リフォーム」になります。
お客様の利益の最大化のために尽力することで、結果として、受注する事業者もメリットがあると言う「かかわる人すべてが幸せになる住まいづくり文化の創造」と言う私の目ざす世界が、こうして実現できるのです。
実に、楽しい仕事です。
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